奄美の(というか私の)「年越し」をゆる~く紹介
遅れましてごめんあそばせ。
謹賀新年。←もう遅い!!
皆さま、2019年はどんな年にしたいですか?
私はといいますと、年末の「はてなお題」で「2019年、あなたの抱負は?」とありましたので・・・
即答で「三代目のライブに『初参戦』します」と言い切りましたら・・・
元旦に三代目のファンクラブサイトで、すぐ発表されました!
新曲発表とドームツアー♪
また熱くなりたいところですが、せっかくの年明けということで。
この時期にしか書けない地域ネタにします!
今回のテーマは「奄美の(というか私の)年越し」
私の両親も奄美出身で、島人だからこその経験を、たくさん学ばせてもらいました。
私がまだ幼かった頃、家族で過ごした年越しが、ふと懐かしくなりましたので、思い出に浸りながらご紹介します!
1.大晦日
奄美でももちろん、神社に行って、神様に一年の締めくくりのご挨拶や、明けてすぐのご挨拶をしている方々が多くいます。
残念ながら、私は家族で神社に行ったことはありませんでしたが。
関係ないけど、初めて友達だけで過ごした大晦日、19の夜←そこ強調
「なんかステキ」と教会に入ったら(私もダチもNoクリスチャン!)。
知らないマダムが歌詞の紙を手渡してくれて、立っては歌い、座っては神父様のお言葉を聞いて、また立って歌い・・・
そんなことを繰り返してたら、知らぬ間に神父様の新年のご挨拶が始まり、教会で年を越してしまったこともありました。(笑)
あ、思い出そうとしたら、ついそっちの思い出が先によみがえりました。
家族の話に戻ります。
家族の大晦日はやっぱり紅白です。
大晦日の夜は家族で紅白歌合戦を見ていました。←けんちゃんさっちゃんの衣装合戦最高!
テレビ番組は主である父の決定権にあります。
いつも、野球とか相撲とかプロレスとかばっかりで。←といいつつコレは影響されている
CMの間だけお笑い番組とかアニメとか、ちょこっとだけ見せてまた戻す。←これは嫌
そんな父が、紅白だけはワリと黙ってずっと見ていました。←でも誰のファンだったのかはわからない←ベストテンも見ていたのはナゼ?
母はずっと台所です。
体が弱く、外で働くことができなかった母ですが、ご飯を食べる時以外はじっとしていない人でした。
大晦日の夕飯は「豚の煮物」
年越しそばならぬ「年越し豚」(笑)
どうやら方言では「ウワンフネヤセ」と言うらしいです。←私の両親の地方は違う方言かも
(ウワン=豚、フネ=骨、ヤセ=野菜)
豚の煮物は骨付きのかたまりや軟骨を使います。
水で湯がいて脂を抜く作業を3回繰り返し、塩付けして圧力鍋で柔らかくします。
その後、島野菜を加え、さらにみりんや島ザラメ(黒糖)や醤油を使って薄く味付けします。
うちの島野菜はツワブキを使っていました。
今の私たちの世代では、どのくらいがこの伝統を守っているのでしょう。
実は私・・・今は「年越しそば」になってしまっています。^^;
だって、うらやましかったもん!本当は都会の年越しそばとお節が食べたかったんだもん!(笑)
2.お正月
奄美の伝統で、お正月には「三献(さんごん)」と呼ばれる儀式があります。
元旦の朝食です。(笑)
これも家庭や地方によって、ちょっと違いがあるようですが、「三献」がなくてお節という家庭もあるそう。
「三献」は、三つの膳のことから、お料理自体を「三献」とも呼びます。
一の膳は「『赤椀』7つの具材を入れた醤油ベースのお吸い物」
二の膳は「お刺身」
三の膳は「『黒椀』鶏出汁や豚出汁ベースのお吸い物」
一の膳の7つの具材とは以下のとおり決まっています。
1.昆布を敷く
2.お餅をのせる
3.しいたけ
4.えび
5.ゆでたまご
6.焼き魚か豚肉か鶏肉かかまぼこ
7.三つ葉か長めに切ったネギ
載せるのも恥ずかしいですが、こんなイメージ。←自作赤椀の吸い物
出汁はかつおやこんぶがベースで、醤油と塩をちょっと足すくらい。
二の膳のお刺身は、紅白の意味を持つ、赤身と白身魚(または、いかのお刺身)。
2~3切れずつで、きゅうりや大根のツマや大葉などを添えます。
三の膳は以下のとおり。※実家の伝統
1.地鶏ガラとささみで出汁を取り、ささみを裂いてまた入れる。
2.1の出汁に、サイコロ状に切った大根またはシブリ(島野菜の冬瓜)と人参を入れて煮る。
3.塩と醤油で味を整える。
4.黒椀に入れたら最後にきざみネギを入れる
3.新年の儀式
(※昔を回想しております)
「三献」は朝イチという決まりがありました。
そして、奇数で行うという決まりもありました。
恐らくお祝いごとに割れる数字は不吉という、お祝儀と同じ意味を含むのだと思います。
両親も知らなかったので一概に言えませんが。
両親の幼少時代は、外出用のオシャレ着で、身なりをきちんと整えて食卓に座っていたそうです。←朝イチから
裕福な家庭は紬やお着物だったとか。
当時の私たち家族はそこまでではありません、ただパジャマは怒られました。(笑)
ところで、私の家族は5人でした。
少しだけ歳の離れた妹がいますが、それまでは偶数。
その時は、母だけ時間を遅らせて「一人三献」をしたのだそうです。
覚えていなかったのですが、偶数の際はこうして誰か1人が時間をずらせば良いのだそう。
儀式の最初は「新年ご挨拶の儀」が執り行われます。←大げさに言っているだけですよ!
食卓を囲んで子供たちは全員正座です。
母が「おとそ」のセットと(うちは『おちょこ』だったような)、こんぶと、あたりめと、盛り塩がのった器を運んできます。
本当はお神酒ですが、うちは父の大好きな晩酌用の焼酎です。
(ちなみに島は、神社の奉献酒もお神酒も黒糖焼酎です)
父からまずは母へ。
そして母から父へ。
最後に父から子供たちへの順で、以下の儀式が始まります。
①「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」と、父が挨拶後にお酒(黒糖焼酎)を注ぎます。
受ける側も「明けまして~・・・」の挨拶後、お酒に口をつけます。
(当然ですが、子供たちは飲めないお年頃なので、ただ口につけるだけ)
②次に「健康で無事一年が過ごせますように。」と言って父が、箸でこんぶとあたりめを渡し、塩をのせます。
受ける側は両手を添えて、3点盛りを手にします。
そして新年を迎えることができた「感謝の気持ち」と今年の健康を祈願しながら食べます。
これが終わってから「三献」です。
「三献」は、全員が一の膳を食べ終えたら二の膳、という順で進めます。
ただ、全ての膳を食べる前に、一度お酒(本当はお神酒)を口にしてから食べる、というルールがあります。
この「三献」は、実はお正月だけじゃないんですよ。
奄美には赤ちゃん誕生の「100日祝い」、入学祝い、中学卒業祝いと、子供を祝う行事を親戚や知人や職場や近所、たくさんの人で祝う習慣があります。
こういったお祝い事の「おもてなし料理」としても、ふるまわれるんですね~。
ただ、三つの膳は一つずつ食べ終わってから出されますが、食べる前にお酒を口にするルールはここでは不要です!
4.最後に
奄美は大晦日の夜に「ツワブキと塩豚の煮物」で食べ納め、正月の食べ初めに「三献」という食文化があります。
塩をつけたこんぶとあたりめで一年の家族の健康を祈願し、「三献」で家族が揃って食事をする島の文化は素晴らしい財産です。
あ、食べ初めはこんぶかあたりめとなりますね(笑)
今の嫁ぎ先は、この風習がなかったようで、今年は思い切って「三献」をふるまってみたら、お礼にお節をごちそうになりました!
「三献」、「お節」と一日中優雅なごちそう・・・なんて贅沢♪
二世帯バンザイ!義父母様に感謝です。←うちは二世帯なんです!
この奄美の伝統文化を大切に守るため、今後もできるだけ「三献」を続けていきたいと思います。
実は圧力鍋も持っているので「ウワンフネヤセ」もチャレンジしないとね。(笑)
以上!
ブログで執筆練習をしながら、天職を追い求めている・・・
そんな主婦ライターのドラタケちゃんでした♪
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今日もあなたとのご縁に尊尊我無
(トウトゥガナシ=感謝)★ミ