座右の銘は「万里一空」です

ドラムがちょっと叩けるタケちゃんの人生追求ブログ

奄美第九2018に因縁のシンバルで参加

私の目指すライティング練習は2000文字ですが、大幅に超えました。(笑)

そんな熱い気持ちを聞いてください。

 

今さらですが・・・

クリスマス時期になると第九が流行るんですね。

 

クリスチャンじゃないのに、クリスマスを楽しんでしまいました、ドラタケちゃんです。

 

去る12月23日(日曜日)

奄美第九2018というイベントに「打楽器パート」として参加しました。

 

4回目となるこの公演ですが、私は初回以来の2度目の参加。

 

恥ずかしい話、私はアマチュア吹奏楽団員にも関わらず、自分の興味がある楽曲以外には無知です。

 

さすがにベートーヴェン作曲、というくらいは知っていましたが、交響曲第9番という楽曲で、第1楽章から第4楽章までといった構成であることは、初めての参加で知ったことでした。

 

奄美でこの第九演奏会が初めて行われたのは、2013年の12月。

奄美群島日本復帰60周年を迎えた記念すべき年に開催されました。

 

この第九のために特別結成された市民合唱団や、奄美で活躍中のオーケストラの方々が一生懸命練習し、島内だけでなく島外へも応援要請を声掛けしていたそうです。

 

皆様方の並々ならぬ努力の末、プロとしてご活躍されている奄美出身のソリストなど、多くの応援がかけつけました。

東京交響楽団から阪本先生を指揮にお迎えし、オペラ歌手にもお越しいただき、演奏会は大成功。

奄美ならではの「指笛」が大きく鳴り響き「ブラボー」と会場から聞こえたあの感動は今でも忘れません。

 

初めての演奏会は多くの人に知られている歓喜の歌が含まれた『第4楽章』」のみでした。

あとは奄美出身のヴァイオリニストのソロ演奏など。

 

以降、オケ班はコツコツと練習を重ね、第2楽章や第3楽章・・・と年数をかけて曲目を増やしたそうです。

 

詳しくは分かりませんが、今年は2年ぶり4回目の演奏会だったとのこと。

第2・3・4楽章を演奏したので、来年は第1も含め全楽曲をやるなんて噂も飛び交いました。

 

ところでこの第九演奏会、管楽器の募集においては毎年「打楽器パート」の人材不足に苦労しているそうです。

 

それは大変申し訳ない、と思いつつ・・・

実は私は例年の依頼をお断りしていました。(> <)

 

初めての演奏会は「記念に、思い出に」くらいの気持ちでした。

 

シンバルを担当したのですが、出番も少ないし簡単そうだし、と思って参加しました。

 

でも、その記念すべき1回目の参加で、私・・・

心が折れたんです。(笑)

 

浅はかでした。

 

まず、シンバルは重い!!←今さら?

 

そして、エストロ(指揮者)が分かりやすく合図してくださるのに、(出番で)入れない

 

この2つの理由により、私は以降、ずっとお断りしていました。

 

今年は「バスドラムを」とご提案もいただきましたが、シンバルが入れないということは、バスドラムも無理なのです。

 

そんな私がなぜ今年、参加したと思います?

 

・・・代理です。(笑)

 

私の尊敬する打楽器仲間のKちゃん先輩からの依頼でした。

Kちゃん先輩は、アマービレ吹奏楽団の打楽器OGでもあり、今は転勤で鹿児島在住

 

それは本番3日前―。

 

珍しく夜に彼女から電話。

 

電話に出ると「ドラちゃ~ん・・・助けて。インフルエンザにかかってしまって・・・」

 

彼女は奄美が大好きで、アマービレ吹奏楽団鹿児島支部にも在籍!←実は支部がある

 

鹿児島支部からも多くの管楽器メンバーが参加されたのですが、彼女もその1人でした。

 

電話のお願いで、私は頭が真っ白に。

 

なんせ、彼女はシンバル担当で参加するはずだった方

 

もちろん私に「代役をお願いしたい」ということです!!

 

すぐに意図は理解できました。

 

でも、承知の返事ができませんでした。

 

ただ、彼女は今にも死にそうな細い声で「ドラちゃんしか思いつかなくて」と、私を頼ったのです。

 

私は「まずはKちゃん先輩を早く寝かさなきゃ!」と判断し、こう伝えました。

 

「事情は分かりました。Kちゃん、まずは早くお休みになってください!あとは私が第九担当の方と話をしますから」

 

Kちゃん先輩は、第九の管楽器連絡係にお詫びをしたかったそうですが、まずは代役を探してからと思い、私に電話したとのことでした。

 

なんて律儀な方なのでしょう・・・。

 

私は「その想いもきちんと伝えるので、連絡係への電話は少し良くなってからにしましょう」と伝えました。

 

管楽器の連絡係は、オーケストラとアマービレを掛け持ちしているNちゃんなので、分かってくれると思ったからです。

 

もう、私の中で90パーセント答えが出ていました。

 

「Kちゃんのためにも、Nちゃんのためにも、私がやらねば!」

 

100パーセント決心ができなかったのは、恐らく2回ほどしか練習に参加できないという不安。

 

リハが金曜日、土曜日とありました。

でも、金曜日は主に第2・3楽章の練習が中心、さらに私自身もどうしても外せない予定があり、参加できないこと。

 

・・・無謀な挑戦でした。

 

オーケストラ、マエストロなど・・・プロにはきっと私のシンバルは耳障り・・・

ひょっとすると、観客にも「なにあのシンバル」なんて思う方もいるかもしれない・・・

 

いろんな不安を抱えながらも、結局土曜日の本番前日に初参加(^^;)

 

そしてやっぱり、やらかしました。

 

最初の出番「マーチ」の部分からすでにテンポを早めてしまい、指揮者が合図をしているのにも関わらず、楽譜から目を離すことができませんでした。

 

優しいマエストロはそっとしてくださいました。←単に見捨てられた?(笑)

バスドラムのMちゃんが教えてくれて、2回目は何とか修正しました。

 

休憩時間、どっと疲れが出て、落ち込む私。

エストロに事情説明やお詫びを伝えに行こうと思いましたが、勇気が出ませんでした。

 

救いだったのは、参加者から声をかけてもらったことでした。

 

「(担当楽器の)穴をあけるより良い、本当に助かりました、ありがとう」と。

 

アマービレ鹿児島支部の仲間からも励まされ、気が少し楽になりました。

 

ガチガチに緊張している私に、さらに救いの手が差し伸べられました。

 

トライアングル担当のYさんです。

教諭である彼は、どこの楽団にも所属しません。

それどころか、音楽は未経験で楽譜が読めないという一般参加。

 

そっとタブレットとイヤホンを渡し「これはお役に立つか分かりませんが、良かったら聞いてみては?」と彼は言いました。

 

そんな彼は何と音ゲーアプリ」で第九のトライアングルをマスターしたのだ言うからビックリ!!!

 

ただし、暗譜ではないので、例えばマエストロの「では次、902小節目から」などと言われると難しいのだそうです。(笑)

 

こんな強者がいたなんて・・・。

彼のハートの強さと、自前でトライアングルを買ってまで参加するという意気込みに、私は自分の弱さを反省;;

 

彼に借りたタブレットには、驚くアプリが入っていました。

何と第九の全楽章が、指揮者別で4パターンも聴けるもの。

各パートの楽譜が一目で分かり、曲に合わせて音符が右から左へ流れていくではありませんか!!

しかも、出番の少ないパーカッションの譜面ですが、簡単に早送りや巻き戻しができ、ピンポイントで練習ができます。

 

色んな指揮で、速さで、楽譜を追いながらイメトレができるのです。

(ちなみに彼は音符ではなく、色グラフで音ゲーバージョンにして練習したらしい)

 

私とバスドラム担当Mちゃんで、イヤホンを片方ずつ取って、すぐ聴きこみました。

 

2人でイヤホンを片耳にし、一緒に楽譜を追って・・・

だんだん孤独な気持ちがなくなっていきました。

 

そして、私は出番の楽譜を無事、暗譜しました。

 

私はやっと孤独から解放されました。

 

そうそう、暗譜・・・凄いと思った知らない方に補足ですが。

 

シンバルなどパーカッションがあるのは第九の第4楽章のみ!

ティンパニは出番いっぱいです)

 

演奏時間は第4楽章だけでも、およそ25分(※指揮者やテンポによります)ありますが、そんな中、シンバルはといいますと・・・

 

<最初の出番>

小節にして「343小節目からの89小節間」

時間にして「およそ1分22秒」

 

<次の出番>

小節にして「851小節目からの90小節間」

時間にして「およそ1分32秒」

 

マジメに小節を数えるわけがありません。(笑)

ある程度の「法則」やコツを掴むと、暗譜は簡単なのです。

 

ただし、シンバルの難しさはやはり音。←というか鳴らし方

叩けば鳴る他の打楽器とは違います。

 

2枚の重いシンバルを小さな膝蹴りで少し震わせ(下手な表現ですみません)、かつ少しだけずらして重ね打ちをすることで、初めてきれいな「ジャーン♪」という音が出るのです。

この難しさは、やった人にしか分からないもの。

 

これをKちゃん先輩は、自前でシンバルを買って熱心に音の研究に励んでいたというのですから、どれほどの無念だったかと思うと心苦しい限りです。

 

そんなKちゃん先輩の名前が掲載されてしまった第九のパンフレット。

私は彼女として出るようなもの、というプレッシャーに押し潰されそうな中、短時間で必死に練習しました。

 

これまでにない努力をしたと思います。(笑)

 

そして本番は何とか、リハよりはうまくいきました。

せっかく暗譜したというのに、緊張で倍のリズムを鳴らしてしまった箇所もありましたが・・・。

 

余計なところで鳴らす、肝心なところで鳴らさない、指揮のタイミングを見逃す、のミスはなかったのでホッとしました。

 

ちなみに、最初と次の出番の間が、およそ400小節の休み。

この間の集中力も大変です。(笑)

 

油断すると、合唱が一斉に入るところで泣きそうになるのです。(笑)

 

トラウマは解消されませんでしたが、第九はやっぱり素晴らしい音楽だと思いました。

特に今年は合唱も管弦楽器も、参加者が多かったとかで、総勢およそ180人。

とても迫力あるステージでした。

 

もう2度とない、と思いつつ心のどこかで「また参加したいかも」という気持ちも少なからず生じたのは確か。

 

そんな演奏会に出させていただいて、逆にありがとうございました、Kちゃん先輩。

療養中なのに、私のプレッシャーにもいっぱい慰めのメッセージをくださった先輩。

来年はぜひ先輩のシンバル、聞かせてください。(笑)

 

以上!

ブログで執筆練習をしながら、天職を追い求めている・・・
そんな主婦ライターのドラタケちゃんでした♪


今日もあなたとのご縁に尊尊我無
(トウトゥガナシ=感謝)★ミ